コラム

離婚紛争解決の実際

2011.10.31

離婚に際しては、離婚するのかどうか、夫婦の財産をどうやって分けるのか(財産分与)、慰謝料をどちらがどれだけ支払うのかの他に、未成年の子供があれば、その親権を夫婦のどちらが放棄するのか(離婚すると、それまでの夫婦共同親権から単独親権へ変わります)、養育費はいくらをいつまで支払うのか、を決める必要があります。

それらの問題の解決方法について、夫婦間の協議が整うのであれば問題はありませんが、協議が整わない場合には、まずは離婚調停を申し立てないと離婚できません。
 
また、協議が整った場合でも、将来の長い間にわたって養育費が支払われ続けられるのかが心配な(ほとんどの)場合は、調停を経た上で執行力のある(給料等の差押えができる)調停調書を作成してもらっておくべきです。
 
調停では、2名の調停委員が時間をかけてじっくり話を聞いてくれます。夫婦の財産内容が明確であれば財産分与の仕方は概ね定まりますし、子供の親権も概ね落ち着くべきところに落ち着きます。また、養育費は夫婦の収入額を基本にして金額を裁判所が算出してくれます。

ですから、紛争がこじれていない場合には調停(それに続いて行われる審判)によって適切に離婚することができます。
 
しかし、夫婦のどちらかが離婚を拒絶したときや、財産を隠していると思われるとき、慰謝料の支払自体やその金額に争いがあるとき等には調停が成立せず、審判もできませんので、離婚訴訟を提起する必要が生じます。なかには、夫婦の一方が行方不明になったりして調停ができず、初めから訴訟を提起しないといけない場合もあります。
 
そうなると、通常はご本人で訴訟することは極めて困難ですので、弁護士に依頼する必要が出てきます。 また、調停委員とウマが合わない、調停委員がじっくりと話を聞いてくれない、一方的な話ばかりする、調停委員が出す調停案に納得できない等の理由で、調停委員ないし裁判所を信用することができないときにも、弁護士に依頼すればその心配を解消することができます。

このようなときには大阪法律事務所の弁護士に直ちにご相談ください。