コラム

水俣病の裁判を闘っています

2021.05.20

不知火海沿岸で生まれ育ち、就職や結婚で故郷を離れ、近畿や中部地方で働き、生活するようになった人達が、 国とチッソを相手に、「ノーモア・ミ ナマタ第2次近畿訴訟」を大阪地裁に提訴して6年以上が経過しました。

戦後、チッソが工場の廃液をたれ流し、水俣湾ばかりか不知火海全体に汚染が広がりました。原告さんたちは、汚染された魚介類を長年食べ、手足が痺れる、手足の感覚が鈍く、蹴躓く、転ぶ、持っているものを落とすなどの症状に苦しんできた、60代~70代の人たちです。国は汚染と被害について、 きっちりとした調査をしないままで今日に至り、被害者は救済されないままとなりました。

とりわけ、故郷を遠く離れて生活をしていた近畿訴訟の原告さんたちは、自分の症状が水俣病とは分からぬまま、長年、仕事や生活の場で不自由を強いられてきました。検診を受けてはじめて、自分の苦しんできた症状が水俣病だと気づいた人達ばかりです。

大阪の弁護士でノーモア・ミナマタ 訴訟近畿弁護団を組み、原告さんたちと裁判を闘っています。

ノーモア・ミナマタ訴訟は、熊本地裁、東京地裁と3地裁で、原告総計1690人で闘われています。大阪地裁の審理も大きな山場を迎えています。来年いっぱいを闘い抜き、再来年の勝利判決をめざしています。

 

大阪法律事務所ではノーモア水俣第2次訴訟の「公正な判決を求める要請署名」のご協力をお願いしており、2107筆もの署名をお寄せいただきました(5月12日現在)。また、署名とともに、原告さんたちへのはげましのお言葉を添えていただいたりもしております。

いただきました署名は、早速大阪地裁をはじめ全国4裁判所で闘っているノーモア水俣訴訟の原告さん・患者会に届けさせていただきました。ご協力をいただき、誠にありがとうございました。今後とも応援をよろしくお願いいたします。