コラム

性暴力事件で逆転勝訴判決!

2021.04.10

今回、同僚からの性被害について、勇気を出して民事裁判を起こしたのに、一審で敗訴した女性から、高等裁判所に控訴をする依頼を受け、結果、逆転勝訴することができました。

このケースは、被害当時、周りに人が多くいたのですが、巧妙に隠れた状態で性暴力が起きたため、目撃者はいませんでした。

また、被害女性は突然のことに驚いてしまい、声を上げることもできず、 誰にも気づかれないまま、被害を受け 続けることになってしまいました。

一審の裁判所は、このような状況について「周りに人がいたのに、誰も性暴力に気づかず、止めなかったのはおかしい」という評価をして女性を敗訴させました。

しかし、性被害者の多くは、被害に遭っているとき、抵抗をすることが困難です。

突然のことに対する驚きや恐怖心から、身体が固まって声も出せなかったという人も多く、たとえ周囲に人がいても全く気づかれないまま、性暴力が 行われることは、決して奇妙なことではありません。

一審裁判所は、このような性被害の実態を見ないまま、「性被害に遭う女性は抵抗するもの」という誤った「神話」に基づいて、女性の言い分を評価し、間違った結論を導き出していました。

これに対して、控訴審では、性被害者の実態を踏まえ、被害女性が何ら抵抗できなかったことは決して不自然ではないと評価し、被害女性の言い分を概ね認める判決を出しました。

一審の敗訴判決を見る限り、性被害者の実態が裁判所に十分理解されてい ない現状がありますが、諦めずに控訴したことで、裁判所に被害の事実を認めてもらうことができ、意義のある判決を勝ち取ることができたと感じています。