谷町だより

映画「わたしは、ダニエル・ブレイク」(ケン・ローチ監督)

2017.05.24

最終日にやっと観に行くことができました。

心臓病で働けなくなった大工ダニエル。給付を受けるため役所に出向きますが、訳が分からないことばかり。オンラインでの手続はダニエルには高い壁なのに、助けてくれる人もいない。余りのひどさに抗議すれば「出て行け」と通告されて、最後には現行犯逮捕。

行政の冷たい対応は、まさに日本の「水際作戦」を想起させました。

日本での映画のキャプションは「人生は変えられる。隣の誰かを助けるだけで」。

少し違うと思います。ダニエルのように温かい人が、隣人と助け合うだけでは救われない社会をこそ問う映画です。

尊厳を持った人として扱うことを求める、ダニエルの言葉。多くの人に届いてほしいです。

「わたしは、ダニエル・ブレイク」公式サイト