コラム

ある日の相談=亡夫の自宅の相続登記と住み続ける権利

2026.05.11

ある日60歳を越えた女性から相談をうけた。「夫は5年ほど前に死亡し、夫名義の自宅の土地建物に1人で住んでいる。夫は私とは再婚で、若いときに離婚した先妻さんとの間に男の子がいて養育費は未払いもあると聞いている。先日土地や建物を相続したら3年以内に相続登記をしないといけないと聞いた。」、「相続登記のために男の子に連絡して、2分の1の相続権を主張されると他に財産のない私は自宅を売却するしかないのでしょうか。」との相談。女性は、パート収入だけで生活に余裕はなく、自宅以外に住むところはない、何よりも30年以上住み慣れた自宅を離れたくないとのことだった。そこで、相続登記には期間の猶予などもあること、妻には「配偶者としての居住権」があって相続権を主張されても住み続ける方法があること、ただ居住権の分だけ所有権の取得割合は減ることなどを説明すると、住み続ける方法があることだけでも分かってホッとしたとのことであった。一方の相続人である男性も小さいときに両親が離婚してきっと苦労してきたであろう。双方が折り合える解決方法が見つかることを期待して相談を終えた。