コラム

公益通報者保護法とは? 上司の犯罪を通報したら解雇?

2026.01.19

問い

ある日、上司が市の職員へ賄賂を渡している場面に出くわしました。すぐに社長に報告しましたが、なんとその数日後に私が解雇を言い渡されました。納得できません。

 

答え

公益通報とは「労働者等が、職場の不正行為を、自分の利益や他人に損害を与える目的でなく、一定の通報先へ通報すること」です。不正行為とは、刑法など国民の生命、身体、財産等の保護に関わる法律に違反する犯罪行為を指します。一定の通報先とは、職場や行政機関のほか、犯罪発生や被害拡大を防止するために必要と認められる団体(労働組合や事業者団体、報道機関など)です。公益通報と認められると、通報者に対する解雇や降格・減給処分など不利益な取扱いが禁止されます。会社には、公益通報に対応するための体制整備や通報者の情報を守秘する義務が課せられています。

相談事例は、まさに職場内での犯罪行為(贈賄罪)にかかる公益通報にあたりますので、これを理由とする解雇は無効です。

なお、兵庫県の例など、公益通報者保護制度が十分に機能しているとは言えないのが実態です。そのため、今国会では、不利益取扱いに刑罰を科すなど体制整備の徹底や実効性向上のために法改正が予定されています。