今年の4月25日をもってJR西日本福知山線事故から20年を経過しました。 その前日、尼崎市の事故現場では、遺族によって犠牲者を追悼する「福知山線事故追悼のあかり」が開催されて参加をしました。この企画は …続きを読む
今年の4月25日をもってJR西日本福知山線事故から20年を経過しました。
その前日、尼崎市の事故現場では、遺族によって犠牲者を追悼する「福知山線事故追悼のあかり」が開催されて参加をしました。この企画は事故を風化させないために、遺族が事故日の前日に開いてきたものですが、今回で一旦企画を終えることとなりました。事故後、遺族や負傷者の皆さんは、加害企業であるJR西日本と向き合い、2度とこのような悲惨な事故を繰り返させないという思いから様々な取組を行ってきました。その結果、事故の直接原因の背景にあった企業体質に切り込んでの事故原因究明の共同作業や事故現場の保存、再び事故を起こさせないための社員教育への遺族らの関与、安全点検のための外部評価制度の導入などの安全対策が実現してきています。これらもこの20年間の遺族、負傷者らの身を削るご努力があったからのものです。
しかし、安全を損なってまでも自己保身を図った運転士の判断がなければ、犠牲者や遺族、負傷者の人生を損なうことはなかったことは忘れてはならないと思います。安全を守る最後の砦は、一人ひとりの人間の判断と行動でしかありません。私達一人ひとりが、本当に大切なものはなにかを、絶えず問いかけ続けることが求められていると思います。