コラム

天王寺平和委員会インタビュー

2025.03.14

2025年1月20日、大阪市天王寺区内で平和のための取り組みを行っている天王寺平和委員会のみなさまからお話を伺いました。

 

-天王寺平和委員会について教えてください。

戦後間もない1949年、戦争も核兵器もない世界、憲法9条が輝く日本をつくるためのNGOとして日本平和委員会が設立されました。1956年には大阪平和委員会が設立されました。

大阪平和委員会として様々な取り組みがなされる中、より地域に密着して活動できる、住民にとって身近な平和団体をつくるべく、2010年12月に天王寺平和委員会を設立しました。

今では、天王寺区に住んだり、働いている方を中心に、天王寺区内で、平和のための活動をしています。

 

-どのような活動をしていますか。

毎月2回、上六(上本町6丁目)で平和を訴える街頭宣伝をしています。その他にも、天王寺区内で、他団体と一緒に宣伝活動を行ったり、署名活動を行ったりしています。年に1回、「戦争展」という平和に関する展示会企画を開催しています。

最近は、多くの人に平和学習の機会をもってもらおうと、学校や寺院へ申入れ活動も行っています。

いずれの活動も、近所の会員が、自分のできる範囲で参加しています。

 

-会員の方はどういうきっかけで参加されているのですか。

もともと地元の労働組合で活動されていた方、先生をされていた方、法律事務所で働いていた方など、様々な方がいらっしゃいます。お友達や職場の同僚の方に誘われて参加している方が多いです。

中には、天王寺平和委員会の活動に触れて参加してくださる方もいます。大阪都構想の住民投票の際、天王寺平和委員会は地域で反対のための街宣活動をおこないましたが、その姿をみて参加するようになった方もいます。

 

-平和のための活動をする上で気を付けていることはありますか。

平和の問題は、自分の問題であると考えてもらうことが大切です。平和が大切だという想いはみな同じでも、どうしても他人のこと(よその国のこと)と考えていたり、切迫感が薄いような気がします。平和を自分のこととして考えてもらえるような、自分のこととして行動したくなるような訴えを心がけています。

また、人に訴えるためには、私たち自身がいろいろと知っておかなければなりません。そのため、勉強の機会をたくさんもつようにしています。配布するチラシに記載された以上の知識をもって、活動に臨むようにしています。

街頭宣伝の際には、訴えるだけでなく、積極的に声をかけて対話をするようにしています。対話の中で、私たちが得るものも大きいです。

 

-今後の取組みについて考えていることはありますか。

若い人たちへ向けた取り組みをしたいと考えています。

ジェンダーの問題や気候変動の問題など、若い世代の関心が高い問題も多いですが、活動の中心が高齢化しているため、若い人の意見がすくえていないように思います。学校への申入れを行いながら、若い人たちと一緒に平和の取り組みをつくっていきたいです。

政治に対して無関心な方も多いですが、平和を守りたいという想いはみな共通しています。平和の問題をきっかけにつながりをもち、その輪を少しずつ広げていけるような身近な団体として、これからも頑張りたいです。