問い

長年住んでいた借家から転居することになりましたが、家主さんから原状回復をするよう求められました。何をすれば良いのでしょうか。

答え

転居によって建物の賃貸借契約が終了すると、借主には原状回復をする義務が生じますが、この原状回復の基準として、国土交通省住宅局が平成２３年８月に発表した「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン(再改訂版)」があります。

このガイドラインによると、自然的な劣化・損耗(経年変化)や、通常の使用により生じる損耗(通常損耗)については、賃借人は責任を負いません。

さらに、賃借人に過失があっても、耐用年数を超える古い設備については責任を負わない場合があり、耐用年数を超えていなくても責任が制限されます。

ただし、耐用年数を超えている設備であっても、使用できていた物を損傷させて使用できなくさせてしまうと、その補修費用は支払わないといけません。

上記ガイドラインは設備ごとに具体的に書かれており、インターネットですぐに入手できますので、退去時に原状回復を求められた時には、是非参考になさってください。

とは言え、具体的な状況に照らし合わせるのもなかなか大変なので、よく理解できない時には弁護士にご相談されることをお勧めします。