コラム

賃貸借契約の保証人の責任  保証人であっても支払い額には上限があります

2024.02.25

問い

昔、知人のAさんから「迷惑はかけないから」と頼まれて、Aさんが賃貸マンションを借りる際の保証人になりました。最近その大家さんから、「Aさんが行方不明になっている。あなたは保証人なのだから、未払い賃料と部屋の原状回復費用で320万円支払ってもらう必要がある。」と請求を受けました。支払わなくてはいけないのでしょうか?

 

答え

まず、賃貸借契約書を確認してください。2020年4月以降の契約であれば、保証人が責任をもつ上限の金額(極度額)の記載がない契約の場合は、保証は全て無効ですので、一切支払う必要はありません。上限の金額の記載がある契約の場合は、その金額を超える金額は支払う必要はありません。

2020年4月より前の契約で保証の上限がない場合(「根保証」といいます。)であっても、家賃の未払いが始まったのに大家さんが何もしないで放置したために未払い金額が大きくなったなど大家さんにも落ち度がある場合には、支払う金額を合理的な金額におさえられる可能性があります。

もし契約書を持っていなければ大家さんに見せてもらえるよう要求ができます。納得のいく解決ができるように、大家さんの対応に疑問がある場合は、一度弁護士に相談することをおすすめします。