今年の6月8日に、長野地裁で軽井沢スキーバス事故に関わるバス会社の社長と運行管理者の2名が業務上過失致死傷罪の責任を問われた刑事事件の判決がありました。結論は、目先の利益を優先し、ずさんな運行管理業務 …続きを読む
昨年、稲田豊史『映画を早送りで観る人たち』(光文社新書)が話題になりました。主として若者が、話題についていくために、映画を倍速で観たり、ファスト映画やネタバレに飛びついている傾向について、それが芸術を鑑賞したことになるのかと批判的にみるかたわら、世の中にあまりにもコンテンツがあふれていて、やむをえないかもしれないなどとして、今後の映像文化とのつきあい方を考察するものでした(なお、ファスト映画については、これをネットにアップして著作権法違反で有罪とされた人物に対し、昨年11月、東京地裁は巨額の損害賠償の支払いを命じていました)。
私は、若者ではありませんが、早送りでも観たくなるという気持ちは理解できるところがあります。もっとも、私の場合は、話題についていきたいというよりは、世界にあるものをできるだけ吸収したいという気持ちからです。仕事柄、嫌でも読まなければならない法律関係の本や論文もありますが、それだけでなく、小説や自然科学・社会科学を問わずいろんなジャンルの本も読みたい、映画も観たい、山にも登りたい、旅行にも行きたい、でも時間が足りないという感覚です。そんな感覚、みなさんはいかがですか。