コラム

交通事故などの弁護士費用特約保険について

2023.05.01

最近、交通事故の賠償保険に弁護士費用の保障を含めるために、いわゆる弁護士費用特約をつけることが増えています。また、交通事故以外でも、弁護士費用の保障に特化した保険もつくられています。

私達の事務所でも、この弁護士費用特約を利用して示談交渉や裁判を依頼されることが増えてきました。

この保険が使えるのは交通事故などの被害者になった時ですが、過失割合が判然とせず、どちらが被害者か分からない場合でも使うことができます。

被害者になって、加害者側と交渉してもうまくいかない時や、そもそもご自身で交渉したくない時には、ご自身が加入している保険会社に連絡して、この保険を使えるかどうか確認してください。その際、保険会社に頼めば弁護士を紹介してもらえますが、ご自身が望む弁護士に相談や交渉を依頼することもできます。

弁護士に依頼した場合には、法律相談料、着手金、報酬金などを支払う必要がありますが、そのほとんど全ての項目について保険で賄うことができますので、とても便利利な保険です。

ただし、弁護士費用の全てが保険で賄われるとは限りません。保険会社は、さも全ての費用が賄われるかのように過大に宣伝することもあるそうですが、保険で賄われる金額の総額には制限がありますし、項目によっては通常の弁護士報酬基準よりも低額しか賄えないこともあります。

そのような場合には、最終的に受け取れる賠償金額から剰余分の弁護士費用が差し引かれる可能性がありますので、その点でも、信頼できる弁護士を自ら選ぶことをお勧めします。