コラム

守口市学童保育指導員雇止め(共立メンテナンス)事件解決

2022.07.30

 守口市が学童保育を共立メンテナンスという会社に民間委託 (委託期間5年)し、その1年後に会社がベテラ ン指導員10名余りを雇止めした事件について、21年10月、大阪府労委がこれを不当労働行為と断ずる救済命令を出したことをふまえ、この4月、大阪地裁において全面和解解決しました (弁護団には当事務所から城塚と原野が参加していました)。 

 和解内容は、会社に残りの委託期間全部 (4年間) の賃金総額をさらに上回る金額の解決金を支払わせるというものです。これは、裁判所で全面勝利判決を受けた場合に想定される金額を大きく上回るもので、堂々の大勝利和解でした。 

 ただ、指導員の原職復帰はかないませんでした。これは現在の労働法の解釈では就労請求権が認められていないため、裁判所が判決で勝たせる場合にも職場復帰を命じることはできない 上、守口市の維新市政が無責任な態度に終始し、もともと生活するのがぎりぎりだった非正規労働者にとって長くたたかい続けるのが難しかったからでした。 

 それでも指導員のみなさんはよく頑張りました。今後も、これまでの経験を生かして、学童保育をいっそう充実させ、馬鹿げた民間委託を許さないために奮闘してくれることでしょう。 

 たたかいをご支援いただいたみなさん、ありがとうございました。