問い 長年住んでいた借家から転居することになりましたが、家主さんから原状回復をするよう求められました。何をすれば良いのでしょうか。 答え 転居によって建物の賃貸借契約が終了すると、借主には原状回復をす …続きを読む
2014年10月9日、最高裁判所は、泉南アスベスト国賠訴訟で、国の責任を認め、原告らに対し損害賠償を命じました。2006年に提訴し、8年半をかけて最高裁で勝訴判決をえた裁判です。
この判決をうけて、国は、泉南の被害者と同様の状況にあった労働者や遺族が、訴訟を提起すれば、和解手続によって救済をしています。
私が属する大阪アスベスト弁護団は、原告さん達とともに、この判決やその後の国の対応の情報が、1人でも多くの被害者に届き、救済の手が及ぶように、医療機関へのお願いや国への働きかけを続けてきました。
そして、現在、被害者や家族からの問い合わせや依頼が相次いでいます。泉南エリアで同じように石綿紡織の仕事をしていた方、また石綿スレートなど建設材料の製造工場に勤務した方など、種々です。
アスベスト(石綿)の被害は、石綿を浴びてから20~40年を経て、悪性中皮腫や肺がん、石綿肺などの病気を発病します。そして、これらの病気は命に関わる病気でもあります。ずっと昔に石綿関連の仕事をしていて、最近になって発病したという方もおられます。
59人の被害者で闘った泉南アスベスト裁判でした。すでにその多くが裁判中に亡くなりました。病の中で闘い抜いた原告さんたちの意思とがんばりが裁判の勝利を勝ち取り、被害者救済に繋がり、広がっています。