問い 長年住んでいた借家から転居することになりましたが、家主さんから原状回復をするよう求められました。何をすれば良いのでしょうか。 答え 転居によって建物の賃貸借契約が終了すると、借主には原状回復をす …続きを読む
2016年10月8日付朝日新聞朝刊1面では、厚労省が「過労死等防止対策白書」を初めてまとめたことが報じられました。
http://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/karoushi/16/index.html
これは過労死弁護団や過労死家族の会のみなさんの必死の運動が実を結んだ「過労死等防止対策推進法」(2014年11月1日施行)によるものです。しかし、そこにある、昨年度に認定された過労死96人、過労自殺93人というのは、単なる数字ではありません。
同じ1面には、電通の女性新入社員の過労自殺の労災認定を報ずる記事。被災者は東大文学部を卒業後電通に入社した高橋まつりさん(当時24歳)。入社1年目のクリスマスに自殺というのは、同じ年頃の娘を持つ親として、あまりにも痛ましい出来事です。未来を断たれたご本人はもちろん、親御さんの悲嘆は察するに余りあります。それにしても、労働事件を扱う弁護士が必ず押さえておくべき基本判例の一つが電通事件最高裁判決(平成12年3月24日)なのに…。
これは電通入社2年目の男性社員の過労自殺について、企業に全面的な責任が認められたもので、この事件を担当された故藤本正弁護士は文字通り命を賭してこの判決を勝ち取られたのでした。その同じ会社で、悲劇が繰り返されるとは…。ショックです。